2026.02.19
2026年2月7日土曜日の朝、東近江市池田町にある社会福祉法人八身福祉会 葉菜屋(はなや)の、「はなやの母屋(おもや)」へ伺いました。この日は、できるコトづくり制度「はじめて助成」1年目の食養サークル 朝晴れ(あさはれ・以下、朝晴れ)による「親子で学ぶ食養の知恵」の中のひとつ、「多文化共生イベント 味噌仕込み体験&多文化交流 みそランチ」が開催されるのです。
民家を改築した「はなやの母屋」は、祖父母の家に遊びに来たような、懐かしい建物。
そんな会場を使って、イベントを主催するのは、東近江国際交流協会の皆さんです。毎年1回、朝晴れのメンバーを講師に招き、外国籍を持つ方々といっしょに日本の伝統食を体験してもらうイベントを開催しているそうです。
今年は、味噌づくりがテーマです。会場に着くと、既に朝晴れの代表 珠玖(しく)さんと、副代表の松崎さんが、大量の大豆をゆがいているところでした。
「乾燥大豆を二日前から水に浸しておきました。地元東近江産と県外産を混ぜた無農薬の大豆です。それを今朝8時から煮ています。アクが浮いてくるので、ずっとすくっています。」
日陰には雪が解け残る寒い日でしたが、ここは大豆の湯気で暖かく感じました。
参加者は、知り合いが見つかると、「久しぶり!元気だった?」とハグ。子どもたちも自由に歩き回り、全体的にフレンドリーな雰囲気です。
10時になると、東近江国際交流協会の方の司会と、通訳の方から講師紹介や今日のテーマについて紹介があり、日本語ができる人は日本語で、英語もOKの自己紹介でした。
名前と出身地、日本ではどんなことをしているかなどを言います。アメリカからの外国語指導助手(Assistant Language Teacher、通称ALT)で地元東近江市内の中学校で働いている方や、ミシガン州の姉妹都市からの交換留学生の方もおられます。今回は講師、東近江国際交流協会の皆さんを含めて全部で30名の規模です。
自己紹介が終わると、朝晴れのお二人から味噌づくりの説明です。
「豆を炊く時には、アク、泡を取って、あとはコトコト煮ます。 麹、一種のカビですね。塩をうまく混ざるように手袋を着けて。
それからミンサーで潰します。 豆は体を冷やす食べ物です。でも3年寝かせていると、ミネラルなどが体と同じ状態になります。今日は、その3年寝かした味噌を持ってきたので、お昼に食べてもらえますよ」と珠玖さん。
珠玖さんがある程度説明したら、その都度、スタッフの方が英語で通訳してくださいました。味噌づくりの説明資料も日本語と英語で書いてあります。
説明が終わると、実際に作業開始です。
まずは玄米麹と塩を番重(ばんじゅう)の上でよーく混ぜ合わせます。

次に、ゆでた大豆の水を切り、ミンサーでつぶします。
このミンサーという機械は、できるコトづくり制度の助成金で購入したもの。これが大活躍したので、午前中に味噌の仕込みが完了しました。
ずっとミンサーを借りて使っていたそうですが、うまく機械が使えなかった時は、4時間かかって手でつぶしたのだとか。
ミンサーでつぶした大豆を、さきほど混ぜ合わせた玄米麹と塩によくよく混ぜてお団子にします。
そのお団子を甕(かめ)にぎゅうぎゅう詰め込んでいき、表面を平らにして塩を乗せたら仕込みのできあがり。
2個の甕に仕込みが完成しました。
参加者の皆さんは、終始真剣に取り組んでいて、詰め終わったら甕と一緒に記念撮影をする人も。
この味噌はこれから3年間寝かせてから食べる予定だそうです。
「おやすみー!味噌ちゃん」「イエー!完了ー!お疲れさまー!」こんな声も上がって、皆さんとてもうれしそうでした。
参加者が味噌を仕込んでいる間に、東近江国際交流協会の皆さんが、昼食を作ってくださっていました。
メインメニューは、三年熟成の味噌を使った肉味噌とご飯のレタス巻き。味噌汁だとばかり思っていたので意表を突かれました。ほかにも味噌ラーメン、チキンカツ、キクイモ天ぷら、海苔むすびなど、国際色豊かなごちそうに、テーブルでの会話も盛り上がりました。

食後、参加者の男性に今日の味噌づくり体験の感想をお聞きすることができました。
「豆と塩を混ぜるのが楽しかった。壺に入れるのは空気を入れないようにするのが難しかったです。それに、大豆を混ぜている時、とてもいい匂いがする、と感じました」と、思い出しながらていねいに答えてくださいました。
食後も皆さんは日本のカルタ大会で盛り上がっていましたが、朝晴れのお二人の仕事は終わったので機械や番重などを回収し、先に会場を後にしました。
楽しく体験をしてもらうため二日前から準備して、食材を量って小分けするなどの手間が必要で、それが大変そうでした。
食養サークル 朝晴れの料理教室などの予定はInstagramから見られます。興味のある方はアクセスを。
これからも地元の食材を使った、体をいたわる伝統の料理を伝える活動を、長く続けられることを期待しています。