2026.07.23
2026年7月4日、土曜日の朝10時。滋賀県近江八幡市の株式会社 日吉(以下、日吉)に、ヴォーリズ倶楽部女子バスケットボールクラブの高校生が集合しました。今日はヴォーリズ倶楽部主催の「北之庄沢・西の湖クリーンプロジェクト」が開催されるのです。この活動は、できるコトづくり制度「はじめて助成」1年目の助成を受けています。
日吉の建物の3階の多目的室に入れてもらいました。会場の窓からは、このあとクリーン活動を行う、北之庄沢とその周辺のヨシ原が見渡せ、とても気持ちのよい景色が広がっていました。

まずは、今回主催のヴォーリズ俱楽部の小池さんから日程説明、次に理事長の脇坂さんからの主旨説明、そして日吉の代表取締役社長 鈴木さんからもご挨拶がありました。
脇坂さんは、ヴォーリズ学園の元副校長で、スポーツ部の指導もされていた教員OBでもあります。
脇坂さん「2016年に活動を開始したヴォーリズ倶楽部は、街歩き・スポーツクラブ・北ノ庄沢・西の湖クリーン活動の3つを柱にしています。地元の西の湖一帯は、日本三大水郷地帯で、ラムサール条約に登録されました。今回のクリーンプロジェクトはヴォーリズ俱楽部として初の試みです。」
ヴォーリズ学園は日吉前のバス停の次のバス停前にあります。ご近所同士で地元の環境のために協力できるのは、とてもいいですね。
まずは日吉の社員で、分析検査部の川嵜(さき)さんにお話を伺います。川嵜さんは環境科学の博士であり、滋賀県立大学の客員研究員でもあります。お話のタイトルは「西の湖と淡水真珠がピンチです!!」。
まず日吉が企業としてどんな分野の仕事を行っているかの動画の後、淡水真珠の養殖の説明動画も見せてもらいました。北之庄沢からつながっている西の湖では、1959年から淡水真珠の養殖がおこなわれているのだそうです。
ところが、琵琶湖周辺の内湖(ないこ)は、次々に埋め立てられてゆき、業者も減り、真珠の生産量も減っていったとのこと。調べていくと真珠を育てる母貝がアオコの発生により稚貝が死んでしまうのが原因とわかりました。
アオコの発生のグラフや、埋め立てられる内湖の地図を見せていただき、科学的にどうすれば稚貝を守れるのか、具体的な方法を検討されていることを教えてもらいました。
今回参加した高校生たちは、女子バスケットボールクラブの皆さんです。淡水真珠の実物を見せてもらった時、「わあ……」というため息が聞こえてきて、急に眼の輝きが違ったのを感じました。
こんなに美しい真珠を育てる貝が、西の湖に住んでいる。その命を守るにはどうしたらいいのか?
単に「北之庄沢や西の湖の環境を守ろう」と言うだけでなく、「ここに住む真珠を育てる貝の命を守ろう」というほうが、意識もしやすいだろうな、と感じました。
川嵜さんのお話が終わったら、日吉の社内を案内してもらい、そしていよいよクリーン活動に出かけました。日吉の敷地内で長いトングと軍手、ごみ袋を手に手に、すぐ裏の北之庄沢沿いの道を、西の湖方面に歩いてゴミを拾います。
気持ちのよい水郷地帯で、ごみも見当たらない……と思って歩いていましたが、草むらに近づくと、缶、ペットボトル、レジ袋などいろんなものが捨てられているのが見えてきました。
高校生たちはゴミを見つけると、みんなで拾っていきます。ちょっと楽しそう。
ゴミ袋は次第にふくらんでいき、日吉の敷地に戻り、ゴミを集めたら、こんな山になりました。
最後に、西の湖の自然を守ろうと活動している、西の湖プロジェクトの越後さんから、「『西の湖カレンダー』というwebサイトから情報発信しているので見て、もし興味がある活動があれば、ぜひ参加してください。」との呼びかけがありました。越後さんは今日前半の講座の部分からクリーン活動の最後まで一緒に参加されていました。
地元の他の団体・企業と連携して今回のプロジェクトなのですね。
来年は男子バスケットボールクラブ、または他の部に参加を呼び掛ける予定だそうです。
地元の自然の環境を常に意識するような座学の時間と、実際に歩いてみてどんな様子かを知り、保全活動を実践する。そんな学びと体験の両方がセットになった、このクリーンプロジェクトが、これからも長く続いていくことを期待しています。参加した生徒の中から、何人か、また西の湖に来てくれるといいですね。
▼ヴォーリズ倶楽部
協力団体
▼株式会社 日吉
▼ヴォーリズ学園
▼西の湖プロジェクト「西の湖カレンダー」