滋賀県内で活動する団体に、コープしがが活動資金を助成します。

できるコトづくり制度

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2025.07.09

活動報告

「世界の文化をみんなでワクワク体験しよう!」瀬田東国際交流クラブ

2025年6月29日(日)、朝10時からの「七夕に願いを込めて~瓊(けい)ちゃんと秀(ひで)くんの上海料理会」の開催される、草津市市民交流プラザの調理室に行きました。
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 手書きの案内板
 
瀬田東国際交流クラブは、外国にルーツを持つ人たちや、国際交流に関心がある人たちが集い、世界の伝統文化を楽しく学びあう団体です。今年度の助成では、年間4回程度の、お料理会、歌とダンス、寄せ植えを学ぶ会などを実施予定です。
 
今日のお料理会で上海料理を教えてくださるのは、上海出身で20年ほど前に日本に来られたという、瓊(けい)さんと、東近江市出身で上海に8年ほど仕事で駐在されていたという秀(ひで)さん(※愛称)のご夫婦です。
 
参加者の皆さんは受付で名札とレシピと短冊をもらい、「始まる前に短冊に願いをいっぱい書き込んで、いっぱいササに結んでね」と言われました。そう、七夕もテーマなのでした。
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 はじめの会でのごあいさつ
  
時間がきたら、「はじめの会」です。クラブの副会長である はなちゃん と、ゆうなちゃんが司会進行を担当。参加者ひとりずつ自己紹介を順番に行いました。
 
自己紹介で、ペルー、韓国、モンゴル、台湾など、多様な国々から来られ、日本に住んで子育てしておられる方も多いことがわかりました。まさに「国際交流」の場です。
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 今回の講師、瓊(けい)さんと、秀(ひで)さん(※愛称)のご夫婦 
  
瓊(けい)さんの実演を見て、それぞれのチームで調理を進めていきます。今回は上海風の豚の角煮(上海紅焼肉)とチャーハンです。皆さん手慣れたもの。自然に仕事を分担しながら会話もはずみます。
 
  
合間に代表の津島 佳絵子さんに、瀬田東国際交流クラブを始めたきっかけについてお話を伺いました。
 
「最初は瀬田東幼稚園の子どもたちの保護者の集まりでした。いろんな国から来られた方もおられたので、子どもが幼稚園に行っている間にお料理を作って食べたり、その国の文化を発表してもらったりということを始めました。当時、日本人の自分でも子どもを育てるのに余裕もないのに、外国から来られた皆さんは、どんなにたいへんだろう?と思っていたのです。その後2020年に幼稚園を卒園し、現在は幼稚園という枠組みを超えて30名ほどのメンバーが集まりました。一緒に企画から後片付けまでを共にすることによって多文化共生について主体的に考え、エンパワメントしあっています。」
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 アクをすくい取る子どもたち
 
例えば、次回8月の「お歌とペルーのダンス会」 では、兄妹2人がペルーのダンス「バリーチャ」を教えてみんなで踊り、お昼ご飯は兄妹のお母さんがペルーの料理を準備してきて、みんなはそれを自分でサンドイッチして食べる、という感じなのです。お母さんは次回の責任者の立場から予告をされていました。海外からの方も決して「お客様」ではないのが伝わります。

それは、今回の上海料理会でも感じられました。肉を切るのも沸騰する鍋のアク取りも、大人が見守りながら子どもが行っています。お母さんに作ってもらって自分は食べるだけ、ではないのです。
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 炭酸水を入れて肉をやわらかくする 
 
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 味付けして、ネギと一緒に煮込まれる豚肉 
 
豚の角煮が煮える間には、大人たちは自然にいろんな話をすることになります。
上海流の豚の角煮は「上海紅焼肉(ほんしょうろう)」。今回は皮付きの豚バラ塊肉を使うのが珍しく、作り方も話題になっていました。(もちろん、上海でも家庭によって作り方も味付けも違うそうです)
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 できあがりの豚の角煮と煮卵。付け合わせの青梗菜
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 きれいに盛り付けられたチャーハン
 
できあがったら、瓊さんから上海の言葉で「いただきます」を教えてもらい、みんなで復唱してから食べました。味見をさせていただいたら、皮付きの豚の角煮の皮の部分がとろける!はじめて食べる食感です。チャーハンもパラパラ!
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 班ごとに食べる。ピースサインの大人たちと黙々と食べる子どもたち
 
食べ終わったら片付けと「おわりの会」です。
司会進行は、瀬田東国際交流クラブ会長のともさんたち6年生女子3人組が担当しました。
感想を全員一言ずつ言い、次回8月の会の予告、そして「たなばたさま」の歌をみんなで歌って終わりました。
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 終わりの会の司会、6年生三人 
 
このイベントのチラシも、会長のともさんが作った手書きで、とても温かみがあります。全員の自己紹介と終わってからの一言感想も、お互いの交流と参加者全員を大切にしていることが伝わってきました。

最後に、代表の津島さんから聞いた印象的な一言をご紹介します。
「当時、瀬田東国際交流クラブのメンバーだった女の子が、中一の時ブラジルに帰ることになったんです。その時、『佳絵子さん、ここに来られるのは、ほんの一握りの人なんです。』と言ったことが、今でも忘れられないんです。」
確かに、瀬田東国際交流クラブに参加できるのは、ある程度余裕のある人に限られることでしょう。でも、このクラブでは自発的に交流できる人が、きちんと続けておられます。フラットな関係でいられるから保護者同士はもちろん、ここで育った子どもたちも、出身の国に関係なくずっと友達でいられるのではないでしょうか。誰かが一方的に「してあげる」という気持ちがないこの場を、これからも続けていただけたらいいな、と思います。
 
瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 七夕飾りの結ばれたササ  
 
2025年度の瀬田東国際交流クラブの活動予定は、以下のチラシをご覧ください。
参加希望やお問い合わせはチラシ内の赤字アドレスまでどうぞ!

瀬田東国際交流クラブ 活動のようす画像 2025年度の活動予定の手書きチラシ