滋賀県内で活動する団体に、コープしがが活動資金を助成します。

できるコトづくり制度

滋賀県内で活動する団体に、コープしがが活動資金を助成します。

2019.11.07

活動報告

「八日市おかえり食堂(子ども食堂)」おてんとさん

 八日市の民間文化交流施設「太子ホール」の扉を開けると、手づくりの「のれん」。そこは「八日市おかえり食堂」。
2019年10月26日の土曜日、おてんとさんが月1回開催している「八日市おかえり食堂」を訪ねました。
 
 「八日市おかえり食堂」は、今、滋賀県内でもどんどん数が増えてきている子ども食堂です。継続した活動にして、子どもたちの居場所を作りたい、温かいごはんをみんなで食べることで「おいしい」を分かち合いたいと、活動を続けておられます。子どもだけではなく、年配の方や障がいのある方も、事情があってしんどさを抱えている人も、「支える」「支えられる」に分かれるのではなく、みんなでみんなを見守れる地域をめざしているとのことです。
 
 お昼が近くなると、子どもたち、そして大人も「こんにちは」と挨拶をしながら入ってきます。中に入ると、いつもの友だちを見つけて遊び始めます。しばらくすると、「そろそろごはんのじかんですよ~」と声がかかります。今日のごはんやお惣菜、お菓子や飲み物の説明が始まりました。子どもたちの真剣な目。お目当ての食べ物は逃さないようにしなくては!
 
 
おてんとさん・八日市おかえり食堂の画像 
 
 ここでとても印象的だったのが、スタッフのみなさんの穏やかで落ち着いた声です。子どもたちが遊んでいる歓声は部屋中に響いているのですが、決して大きな声を張り上げるではなく、注意口調で指示するということもありません。子どもたちも、話が始まると自然とその声に耳を傾けているようです。一人ひとりに丁寧に声をかけている様子が、この子ども食堂の温かさなんだなあと感心しました。
 

おてんとさん・八日市おかえり食堂の画像  
 
  
 今日のメインメニューは、カレーライスとハヤシライス。どちらかを選んで、ルウをかけてもらいます。中には「ダブル」と注文して、カレーとハヤシのルウを半分ずつかけてもらっている子どもがいました。とても魅力的な組み合わせです。ダブルを注文して両方のルウをかけてもらった子どもは、「やった~」と嬉しそうにお皿が載ったトレイを持って席に着いていました。子どもたちの自由な思いをそのまま受け止めている様子が伝わってきました。
 
 そして目玉焼きです。
 
おてんとさん・八日市おかえり食堂の画像 
 
 ホットプレートで焼いた目玉焼きが、お皿にたくさん。カレーライスやハヤシライスのトッピングとして用意されていました。もちろん、目玉焼き単品でもOKです。
 この目玉焼きに使われている卵は、フードバンクびわ湖から受け取ったものだそうです。フードバンクびわ湖は、現在、できるコトづくり制度助成金での活動を展開されています。おてんとさんとフードバンクびわ湖の出会いは、このできるコトづくり制度のスタート集会でした。スタート集会の時、互いの活動がなにか繋がれることがあればと話していたそうですが、それが実現しているのです。卵の他にも何かあれば連絡があり、取りに行くこともあるそうです。「子ども食堂の活動で、食材は欠かせません。連絡をいただくとうれしくて、なんでもありがたくいただいています」とのことです。子ども食堂の活動だけではなく、ネットワークの中で必要なところと繋げて食材を届けることもあるそうです。
 
 できるコトづくり制度が、個々の団体の活動だけではなく団体間の連携を生み、ダイナミックに展開している現場を目撃したことになります。助成金というお金だけではないものが受け取れているんだなあと感じました。
 
おてんとさん・八日市おかえり食堂の画像 
 
 
 おてんとさんの「八日市おかえり食堂」は3名が中心になって活動されていますが、この日も学生を含めたボランティアさんが、思い思いに子どもたちと接しながらテキパキと手を動かしていました。「その時々によってボランティアさんは変わるけれども、食材も含めて、みなさんに助けていただけているので何とか続けてこれています」と語る代表の菅谷さん。
 感謝の気持ちを忘れずに伝え続けていることが、新たな助けをもらえているのだろうなあと感じました。
 
 寄付は、こういう形でも募集されています。一度ご覧下さい。
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